電子バッジによる手指衛生監視システムの活用で、院内感染率の大幅削減に貢献

米国の病院におけるケーススタディ

衛生管理の世界的リーディングカンパニーであるエコラボの「2019年コーポレートサステナビ
リティレポート:Partners for Greater Purpose(目標に向けて共に取り組むパートナー)」より、「衛生」に関する取り組みについて、米国内の5つの病院における支援事例をご紹介します。

エコラボは、お客さまとの取り組みを通じて、2019年の1年間で衛生管理における以下の成果を達成しています。
  • 400億以上の手を清潔にし、120万件の感染症を削減
  • 1,500万室の病室と35億個の手術器具の衛生・洗浄・除菌
  • ホテル客室10億室以上を清潔にし、人々の衛生安全を守る

<ケーススタディ>デジタル活用により院内感染リスクを低下、収益性と生産性の向上をサポート


日常生活における適切な手指衛生の実践は、健康な毎日を過ごす上で誰にとっても役立つことですが、病院では特に重要です。手指の衛生は、治療を受ける患者の院内感染(HAI)を防ぐために最も効果的な方法として挙げられます(※1)。 毎年、全世界で数百万人もの患者が院内感染しています(※2)。米国の病院では毎日、患者31人中1人の割合で、院内で何らかの感染症に罹患しており、年間75,000件もの院内感染関連死が報告されています(※3)。
エコラボでは、院内感染拡大予防のため、手指衛生遵守監視システムを開発しました。これは手指衛生の注意喚起を行う電子システムで、病院内における高レベルの継続的な手指衛生遵守の達成を支援するものです。電子バッジによって病床周りにおける手指衛生の実践状況を個人単位で記録し、医療従事者の責任を明確化するとともに、リアルタイムで警告と改善を促すガイダンスを提供することで、衛生的な安全が確保されていない患者との交流を防ぎます。
米国内の5つの病院(合計病床数1,609床)に監視システムを導入してから2年後に実施された調査では、5つの病院すべてにおいて手指衛生遵守レベルが86~90%に改善されたことがわかりました(※4)。 米国疾病予防管理センター(CDC)の推定では、米国の病院における手指衛生遵守レベルは約40%程度となっています(※5)。 さらに重要な点は、5つの病院すべてで院内感染の年間合計発生率が減少し、手指衛生遵守監視システムが院内感染のリスク低下と患者の安全の向上に役立つことを示しています。その他のメリットとしては、院内感染の治療による入院延長が減ることで、新規患者の受け入れが可能になることや、手指衛生の遵守を医療従事者が直接監視する必要がなくなったため、生産性が向上するといったことなどが挙げられます。

(参考文献は原文となります)
※1 CDC, https://www.cdc.gov/handhygiene/
※2 WHO, https://www.who.int/gpsc/country_work/gpsc_ccisc_fact_sheet_en.pdf
※3 CDC,
https://www.cdc.gov/hai/data/index.html?CDC_AA_refVal=https%3A%2F%2Fwww.cdc.gov%2Fhai%2Fsurveillance%2Findex.html
※4 Demonstrating a Decrease in HAIs across 5 hospitals, 2019 Ecolab research study
※5 Sickbert-Bennett E.E. et al, Reduction of healthcare-associated infections by exceeding high compliance with hand hygiene practices. Dispatch; Vol 22, Number 9, September 2016

米国内5つの病院が活用したエコラボのソリューション 米国内5つの病院にもたらしたインパクト(年間)
  • 院内感染の減少により、392万ドルを削減
  • 延べ1,189日の入院日数の余裕が生じ、255万ドルの追加収益の機会を創出
  • 手指衛生遵守レベルが86~90%まで改善
  • 647万ドルに相当する価値を実現

エコラボでは、今後10年間はエコラボがサステナビリティにおけるリーダーシップをさらに高め、示すことのできる極めて重要な機会として捉えています。2030年に向けた意欲的な目標「2030 Impact Goals」の中では、お客さまとの取り組みを通じて500億の手を清潔にし、毎年1億1,600万人に安全な医療を提供することで、170万人を感染症から予防することを掲げており、今後も目標達成に向けた取り組みを推進していきます。

2019年のサステナビリティの取り組みについて(日本語)
https://ja-jp.ecolab.com/sustainability/current-sustainability-report
2019年コーポレートサステナビリティレポート、コーポレートレスポンシビリティ GRI レポート
https://ja-jp.ecolab.com/sustainability/sustainability-reporting-resources
「2030 Impact Goals」について(日本語)
https://ja-jp.ecolab.com/sustainability/sustainability-goals-and-performance/2030-impact-goals



エコラボについて
エコラボは、300万カ所に及ぶお客さまの現場で信頼されるパートナーとして、水、衛生、感染防止のソリューションとサービスのグローバルリーダーです。世界170カ国以上において食品、ヘルスケア、ホスピタリティ、産業分野のお客さまに、食品安全の促進、清潔で安全な環境の維持、水・エネルギー使用の最適化、オペレーション効率とサステナビリティの向上のための包括的ソリューション、データ活用によるインサイト、個々に適したサービスを提供しています。年間の売上高は130億ドル、従業員数は約45,000人です。詳しくは https://www.ecolab.com/ をご覧ください。

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この企業の情報

組織名
エコラボ合同会社
ホームページ
https://www.ecolab.com/
代表者
下元 紳志
資本金
28,450 万円
上場
非上場
所在地
〒104-6137 東京都中央区晴海1-8-11晴海トリトンスクエアY棟
連絡先
03-4236-6700

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