シュローダー、世界の投資家2万3千人を対象とした意識調査結果を発表

コロナ禍で家計の健全性への関心が高まる。日本の投資家は貯蓄・支出の増加に消極的

シュローダー(本社:英国 ロンドン)は、個人投資家の投資動向や投資意識を把握することを目的に「シュローダー・グローバル投資家意識調査2021」を実施しました。本調査は、世界32の国/地域の2万3,000人(うち日本1,000人)を超える個人投資家を対象に、オンラインで行いました。

世界の投資家は、コロナ禍で先の見えない不確実な現状に直面し、家計の健全性に、より関心を持つようになったことが明らかになりました。そして、コロナ禍、コロナ後において、貯蓄が重視される傾向にあることもわかりました。一方で、投資家が予想する投資リターンは過去数年で最も高くなりました。
※各調査データの詳細は以下のURLをご参照ください
https://www.schroders.com/ja-jp/jp/asset-management/insights/global-investor-study/2021-findings/investing-hub/



<調査結果概要>
コロナ禍で家計の健全性への関心が高まる
世界の投資家のうち約4分の3(74%)が、コロナ禍を経て、より多くの時間を家計の健全化や資産の見直しに費やすようになりました。投資知識の高い投資家ほどその傾向が強く、専門家/上級レベルの投資家では78%であったのに対し、中級レベルの投資家では72%、初心者/初級レベルの投資家では66%でした。
日本では全体の64%がコロナ禍を経て、より多くの時間を家計の健全化や資産の見直しに費やすようになったと回答しました(図1)。投資知識レベル別では、日本でも世界全体と同じ傾向がみられました。
資産状況への関心が高まる中、少なくとも月に一度、自身の投資状況を確認すると回答した世界の投資家は82%と、2019年の77%から増加しました。


図1:新型コロナウイルスの影響で、より多くの時間を家計の健全化や資産の見直しに費やすようになった日本の投資家の割合


コロナ後の「ニューノーマル」で世界の投資家は貯蓄を増やす傾向、日本では変わらず
世界の投資家のうち、約3分の1(32%)が、2020年は予定していたよりも多く貯蓄したと回答しました。理由として、外食や旅行、レジャーなど生活必需品以外への支出減が最も多く挙げられました。
日本の投資家のうち、予定よりも多く貯蓄した投資家は24%でした。厳しい環境にもかかわらず、全体の7割が予定通り、またはより多く貯蓄したと回答しました(図2)。
世界の投資家のうち46%が、ロックダウン解除後、貯蓄を増やすと回答しました。年齢層別にみると、より若い世代ほどその傾向が強いことがわかりました(図3)。


図2:2020年当初予定に対する日本の投資家の貯蓄状況


図3:ロックダウンの完全解除後、貯蓄を増やすと回答した世界の投資家の割合(年齢別)


日本の投資家でロックダウン解除後に貯蓄を増やすと回答した割合は26%と、調査対象国/地域の中で最低でした。ロックダウン解除後も貯蓄に対する姿勢は変わらないとの回答(48%)が調査対象国/地域中最も高い結果となりました。
ロックダウン解除後、支出を増やすことに積極的な投資家が多いのは、米国(54%)、オランダ(49%)、英国(49%)でした。日本の投資家のうち支出を増やすとの回答は17%と調査対象国/地域の中で最低でした。


投資リターンに対する見通しは楽観的
世界の投資家の投資リターンに対する見通しは、コロナ禍にもかかわらず楽観的です。今後5年間の資産運用における予想年率リターン(平均)は過去数年の最高水準となりました(図4)。

図4:世界の投資家による今後5年間の資産運用における予想年率リターン(平均)


日本の投資家の今後5年間の資産運用における予想年率リターン(平均)は、2020年比で大きく上昇しましたが、調査対象国/地域中では最低水準となりました(図5)。


図5:日本の投資家による今後5年間の資産運用における予想年率リターン(平均)


投資経験別でみると開きが大きくなっています。日本の初心者/初級レベルの投資家の予想は6.4%、中級レベルの投資家では9.2%、専門家/上級レベルでは11.6%でした。世界全体でも同じ傾向がみられました。


シュローダー インベストメント・プロポジション・ディレクター スチュワート・ポドモアのコメント:
「投資知識レベルが高いと自認する投資家の投資リターンに対する期待値が特に高い理由の一つに『後知恵バイアス』があるかもしれません。ここ数年、市場は不安定に推移したものの、全般的には高いリターンとなりました。投資家が高い投資成果を得て、自分の判断が良かったのではないかと思い込んでしまうのは、人間として自然なことでしょう。コントロールできない外部要因ではなく、自分の判断でうまくいったと考えるようになり、その結果、人々は自分の知識や将来に対して自信を持つようになるのです。」
「後知恵のような感情的な反応を過信してしまうと、投資の基盤となるべき長期的な目標や計画を見失ってしまう危険性があります。また、状況が変化して悪い結果が出た場合、非合理的な対応をしてしまう可能性があることにも注意が必要です。」
「コロナ禍で私たちが学んだことの一つは、将来を予測することは困難であり、長期的な目標と投資成果を見すえて、一貫性のある忍耐強い投資アプローチをとることが、投資家にとってより有利に働く可能性が高いということです。」


【調査の概要】
世界32の国/地域の約2万3,000人(うち日本1,000人)の個人投資家を対象とした独自のオンライン調査。調査期間は2021年3月16日~5月7日。今後12カ月で1万ユーロ(またはそれに相当する額)以上を投資する予定があり、過去10年間に何らかの投資行動をとった方を「投資家」と定義。



以上


■シュローダー・グループのESGの取組み
「質の高いコーポレートガバナンス体制を確立し、本業を通じて、環境や社会の変化および課題解決に対応する企業は、長期的に企業価値の向上と持続的成長が期待できる」という考えのもと、シュローダーは20年以上、ESGの要素を取り込んだ運用を実践しています。
ESGの観点を加味した運用を通じて、社会や環境にインパクトを与える真の企業価値向上を促すと同時に、社会や経済全体の利益となり、投資収益の拡大にも繋がることを目指しています。


■シュローダー・グループの概要
シュローダー・グループは、資産運用サービスを通じてよりよい未来への貢献を目指す、英国屈指の独立系資産運用グループです。ロンドン証券取引所に上場しています。1804年の創業以来200年以上にわたり、年金基金から機関投資家、個人投資家まで、世界の投資家に、長期的な視点に立ち幅広い投資ソリューションを提供しています。現在、運用資産総額は約81兆円*に上ります。
日本とのかかわりは古く、1870年(明治3年)、日本初の鉄道敷設のために日本政府が初めて発行した国債の主幹事を、シュローダーが務めたことにさかのぼります。1974年には東京事務所を開設し、日本における事業の本格的な第一歩を踏み出しました。幅広い資産運用サービスを提供する現在も日本株式運用を事業の中核の一つに据え、約150年前と同様、日本の未来への投資を通じて歴史を紡いでいます。
※2020年12月末現在。*5,744億英ポンド、1英ポンド=141.13円換算
※本資料におけるシュローダー・グループとは、シュローダーplcを直接もしくは間接的に親会社とする会社などを言います。

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この企業の情報

組織名
シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社
ホームページ
https://www.schroders.com/ja-jp/jp/asset-management/
代表者
黒瀬 憲昭
資本金
49,000 万円
上場
非上場
所在地
〒100-0005 東京都千代田区丸の内一丁目8番3号丸の内トラストタワー本館21 階
連絡先
03-5293-1500

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