B1は「琉球ゴールデンキングス」が初優勝、B2は「仙台89ERS」が3連覇
デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、CEO:永田高士 以下、デロイト トーマツ)でスポーツビジネスを展開するスポーツビジネスグループは、国内男子プロバスケットボールリーグであるBリーグのB1とB2に所属する全クラブを対象に、ビジネスマネジメントの側面(経営面)からランキングした「Bリーグマネジメントカップ 2021」を発表します。今回のランキングでは、B1は琉球ゴールデンキングスが初優勝、B2は仙台89ERSが3連覇となりました。
デロイト トーマツはスポーツビジネスの一層の発展に向けて、事業や経営といった観点での関心と理解を広げることを目的に、「マネジメントカップ」を発表しています。クラブのマネジメントにおいて、いかに試合に勝つかという「フィールドマネジメント」(以下FM)とともに重要なのが、いかにビジネスとして収益を上げ、また事業拡大をするかという「ビジネスマネジメント」(以下BM)です。「Bリーグ マネジメントカップ」は、Bリーグから公表されたB1とB2に所属する全クラブの財務情報などの公開情報をもとに、BMにおいて重要なテーマである「マーケティング」「経営効率」「経営戦略」「財務状況」の4つの視点で計11のKPIを設けて分析し、それぞれの集計を基にランキングにしています。
調査結果の詳細については以下リンク先レポートをご確認ください。
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/consumer-and-industrial-products/articles/sb/b-league-management-cup.html
4回目となる今回の「Bリーグマネジメントカップ」は、感染拡大防止のための入場制限(収容率50%以下、上限5,000人)や試合中止など、シーズンを通じてコロナ禍の影響を多く受けた中でのリーグ戦運営を反映した結果となりました。興行ビジネスを柱として経営しているBクラブにとって致命的といえるこの状況下でも、B1部門において初の総合1位となった琉球ゴールデンキングスや、B2部門において3連覇を果たした仙台89ERSは、それぞれスポンサー収入の増額等で昨シーズンから売上規模を増加させることに成功しています。琉球ゴールデンキングスは話題の沖縄アリーナが稼働を開始したことでコロナ禍の逆風を打ち消す成果を挙げ、仙台89ERSはホームゲーム比率の引き下げというレギュレーションの変更を巧みに活かしたマーケティングエリアの拡大により成果を挙げています。厳しい経営環境の中でも活路を見出す両クラブの経営手法は、他のクラブにとっても大いに参考になるものです。
「Bリーグ マネジメントカップ2021」ランキング上位結果
■B1では、各分野で着実な成長を見せた琉球ゴールデンキングスが初優勝
琉球ゴールデンキングスはマーケティング分野と経営戦略分野、財務状況分野で2位(マーケティング分野と経営戦略分野は2位タイ)、経営効率分野で1位タイと全分野で好成績を収め、総合で2位の宇都宮に14ポイントもの大差をつけて初優勝を飾りました。各分野で安定して上位の成績を収め、中でも入場者数制限で各クラブが苦戦を強いられた入場料収入では前期比+118百万円の伸びを見せ、他クラブを圧倒しました。これは期中に完成した沖縄アリーナの影響が大きく、沖縄アリーナで開催したホームゲームでは平均集客率が50%に迫り、制限下における上限に迫る集客を実現しています。
■B2では、仙台が安定した強さを見せつけて3連覇
仙台89ERSはマーケティング分野と経営戦略分野でともに1位、経営効率分野で3位タイ、財務状況分野で5位となり、総合で2位の熊本に6ポイント差をつけて堂々の3連覇となりました。2021年は東日本大震災から10年の節目であり、感謝の気持ちを伝えるべく、また宮城県内を盛り上げるために、これまで試合を行っていなかった地域でも試合を行う等、様々な地区に出向き精力的に活動してきました。コロナ禍によるレギュレーションの緩和をうまく生かし、県内のファン・ブースターとの繋がりを強化すると同時に、新たな支援者の掘り起こしにも繋げています。
■ランキングの算出方法
マーケティング、経営効率、経営戦略、財務状況の4つの視点に対して、デロイト トーマツが独自のKPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)を設定し項目別にランク付けを行い、そのランキングに応じたビジネスマネジメントポイントを付与していきます。なお、BMポイントが同率の場合、マーケティングの順位が上のクラブが上位クラブとなります。(以下、経営効率、経営戦略、財務状況の順に同様の判定)。各KPIは以下の通りです。
・マーケティング:平均入場者数、アリーナ集客率、客単価
・経営効率:1勝あたりチーム人件費、1勝あたり入場料収入
・経営戦略:売上高・チーム人件費率、SNSフォロワー数、グッズ関連利益額
・財務状況:売上高、売上高成長率(B1のみ)、自己資本比率
デロイト トーマツのスポーツビジネスグループ(SBG)について
クラブやリーグ、協会等競技団体の経営基盤の強化から観客・ファンの獲得、収益を最大化する商品サービスの開発、スタジアムの建設・運営管理など、スポーツビジネスを成功させるために解決すべき課題は数多く存在します。デロイト トーマツ グループでは、財務会計、戦略、マーケティング・業務改革など、多様な分野のプロフェッショナルを擁し、スポーツビジネス領域におけるグローバルでの豊富な知見を活かしつつ、あらゆる面から事業支援を行う体制を整えています。
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デロイト トーマツ グループは、日本最大規模のプロフェッショナルサービスファームとして有する圧倒的な専門性・総合力と、データ・アナリティクスやデジタル・テクノロジーに関する最先端の実践的知見を融合することで、経済社会や産業の将来像を指し示し、その実現に必要とされる経営変革と社会イノベーションを加速させる「経済社会の変革のカタリスト」となることを目指しています。SBGの活動では、日本におけるスポーツビジネス領域での産業基盤の強化や、スポーツを核とした地域活性化モデルの構築などスポーツをハブとした取り組みを推進しています。