~当社独自の「空孔コアファイバ」を用いた革新的光リンクの研究開発を開始~
● 総務省「グリーン社会に資する先端光伝送技術の研究開発」で革新的光リンクの研究開発を開始
● 将来の先進的光ファイバ「空孔コアファイバ」における接続性などの課題を解決する独自技術を追求
● 超低遅延・大容量・低消費電力を実現する、先進的かつ持続的な情報通信インフラの発展を目指す
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:小林敬一)は、令和4年度の総務省の委託研究プロジェクトである「グリーン社会に資する先端光伝送技術の研究開発」の「課題II 大容量・高多重光アクセス網伝送技術」に採択され、当社独自の空孔コアファイバを用いた革新的光リンクの研究開発を開始します。
■背景
在宅ワークの増加などを背景に光通信ニーズが急激に増加し、伝送容量の枯渇や電力消費が問題となるなか、社会インフラとして大容量かつ低消費電力を実現する先端光伝送技術が強く求められています。光伝送技術の国際的な競争力を強化するとともに、社会・経済活動を支える情報通信インフラの持続的な維持・発展に貢献することを目的とし、令和4年度の総務省の委託研究プロジェクトとして「グリーン社会に資する先端光伝送技術の研究開発」の公募が行われました。
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内容
当社は、沖電気工業株式会社、東北大学、近畿大学、慶應義塾大学、エピフォトニクス株式会社と共同で本プロジェクトの「課題II 大容量・高多重光アクセス網伝送技術」を受託し、研究開発を開始します。当社は、高多重アクセス網用伝送技術の中の重要要素技術の1つとなる光リンクの最適化を担当し、世界で数社しか実現できていない固有技術である、ケーブル化可能な空孔コアファイバを用いた革新的光リンク技術の研究開発を行います。
空孔コアファイバは、従来のガラスコアファイバとは異なる光閉じ込め原理により、ガラスよりも屈折率の低い空孔のコアに光を閉じ込めて伝搬する新しいタイプの光ファイバで、従来のガラスファイバでは実現不可能な超低遅延や超高パワー耐性をはじめとする様々な新規特性を実現する将来の革新的技術として期待されています。これまでは、従来の光ファイバよりも数桁高いハイパワー耐性を有している一方で、伝搬する光の分布特性が従来ファイバと大きく異なり、従来ファイバとの接続性などに課題がありましたが、当社の空孔コアファイバはハイパワー耐性だけでなく、伝搬する光の分布特性など、それ以外の光学特性に関しても従来のシングルモードファイバと互換性の高い光学特性を有しており、従来ファイバと同様の取り扱いが可能となることが期待されます。
当社は今後も、空孔コアファイバとその関連技術の研究開発を行い、情報通信の技術革新と、情報とエネルギーが融合した新たな社会基盤の創造に貢献して参ります。
総務省委託研究概要
名称:グリーン社会に資する先端光伝送技術の研究開発 課題Ⅱ 大容量・高多重光アクセス網伝送技術
共同研究者:沖電気工業株式会社、東北大学、近畿大学、慶應義塾大学、エピフォトニクス株式会社、古河電気工業株式会社
実施期間:2022年5月20日~2026年3月31日(予定)
■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。
古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182