東京薬科大学(東京都八王子市)の薬学部の教員6名と学生12名が、八王子市立横川中学校で薬物乱用防止に関する授業を行いました。薬物乱用防止教育は、学校保健計画上、すべての中学校において学校薬剤師のような薬物等に関する専門家による年1回の指導および推進が求められています。
7月15日(金)に、薬学部教員(退職教員1名含む)と薬学部臨床薬理学教室の学生(6年生11名、5年生1名)が、八王子市立横川中学校の全校生徒(各学年2クラス。計189名)を対象に、講義とグループワークを実施しました。
テーマは学年ごとに変え、1年生は「喫煙防止」、2年生は「医薬品の適正使用」、3年生は「薬物乱用の防止」で実施しました。はじめに、薬学部教員が、喫煙の習慣化による体への悪影響や家庭での正しい薬の使い方、そして薬物乱用の恐ろしさなどについて動画やクイズを通して授業を行いました。続いて、グループワークでは、先輩や友人に誘われたシチュエーションを提示して、どう行動したらいいかを具体的に考え、グループ毎に話し合い、発表してもらいました。1年生のクラスでは、ロールプレイも行い、薬学部生が喫煙に誘う親友役、中学生が誘いを断る役を演じ、声に出して断る練習を実践しました。当日は講師や薬学部生への質疑応答も活発に行われ、中学生たちは薬物から自分を守ることが、自分の将来を守ることにつながることを感じてくれたようでした。
今回補助を務めた薬学部生は、学校薬剤師が行う空気検査、照度検査、水質検査なども体験し、職務について理解を深める貴重な機会を得ました。
本学薬学部教員は、横川中学校の他にも八王子市内の中学校で学校薬剤師を務めており、大学教員ならではの薬物乱用防止教育を毎年実施しています。今後も青少年を薬物乱用から守るため、地域の啓発活動に貢献してまいります。
◇薬学部 情報教育研究センター 倉田香織助教のコメント
「今回は薬学部の学生が参加して、ロールプレイにも協力してもらい、より活発なグループワークを実施できました。来年も中学校の先生、東京薬科大学の教員と学生の3者が協力して薬物乱用防止教育を実施したいと思います」
◇薬学部 医療薬学科 臨床薬理学教室 6年生 井上紗紀さんのコメント
「コロナ禍で学校薬剤師の実習がなかったため、今回希望して参加しました。中学生が講義もしっかり聞いてくれて、グループワークも熱心に参加してくれてよかったです。卒業後は薬局薬剤師になるので、機会があれば学校薬剤師になりたいと思います」
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