成蹊大学(東京都武蔵野市、学長:森雄一)文学部日本文学科 平野多恵教授のゼミと武蔵野坐令和神社(埼玉県所沢市、宮司:小川泰弘)は、同神社のオリジナルおみくじ「千年和歌みくじ」を制作するプロジェクトを進めてきました。このたび全64首が完成し、同神社で1月1日(月)から授与されています。
■千年和歌みくじとは?
「千年和歌みくじ」は、千三百年を超える和歌の歴史から名歌を厳選した同神社オリジナルの和歌みくじです。このおみくじの制作には、成蹊大学文学部日本文学科の平野多恵教授とゼミの学生・卒業生が協力しています。おみくじは全64首の和歌からなり、A5サイズ両面印刷でイラスト面と解説面で構成されています。和歌からメッセージをいただくおみくじで、吉凶はありません。イラストはイラストレーターの睦月ムンク氏、和歌の選定や解説の執筆は平野教授とゼミ生が担当しています。神話や万葉集の歌から現代短歌まで、千三百年を超えて続く三十一文字の歌の歴史の中からお告げにふさわしい名歌を選りすぐった、武蔵野坐令和神社独自のこれまでに類を見ない唯一無二のおみくじです。それぞれに現代語訳、歌の背景、歌のメッセージ、出会い運、クリエイティブ運、健康運、開運の鍵が記されています。
■共同プロジェクトの経緯
2019年から始まったこのプロジェクトでは、従来にない和歌のおみくじを一から制作しました。5年間かけて、神社と何度も検討を重ね、このたび全64首が完成しました。
平野教授はおみくじのルーツである神のお告げの歌や和歌占いについて研究しており、『おみくじの歴史 神さまのお告げはなぜ詩歌なのか』(吉川弘文館)、『おみくじのヒミツ 神様の声を聞く』(河出書房新社)、『おみくじの歌』(笠間書院)等の著書があります。その研究に基づき、日本古来のおみくじ文化をふまえた武蔵野坐令和神社オリジナル和歌みくじ「千年和歌みくじ」が考案されました。
■おみくじと和歌の関係について
日本では古来、神様は和歌でお告げを示すと考えられてきました。現在もおみくじに和歌が書かれるのは、おみくじも神様のお告げと考えられるからです。古くは巫女などの巫者が和歌を解釈しており、吉凶はついていませんでしたが、明治時代以降、和歌に吉凶のついた現在のようなおみくじが一般化しました。
■武蔵野坐令和神社について
武蔵野坐令和神社(令和3年7月創建)は、KADOKAWAによる日本最大級のポップカルチャー発信拠点「ところざわサクラタウン」に鎮座する神社です。正式名称「武蔵野坐令和神社(むさしのにますうるわしきやまとのみやしろ)」、 通称「武蔵野令和神社(むさしのれいわじんじゃ)」。〈令和〉は「うるわしき大和」「麗しい日本」を意味します。神社名は国文学者の中西進氏によって命名されました。
御祭神は「言霊大神(ことだまのおおかみ)」で、主祭神の天照大御神(あまてらすおおみかみ)と相殿神の素戔嗚命(すさのをのみこと)の総称です。「言霊大神」とは、詩歌や小説、音楽や絵画、映画や舞台、アニメ・コミック・ゲームなど、 やまとの国=日本で誕生するハイカルチャーからポップカルチャーまで、すべてのコンテンツに宿る神威のことをいいます。
御祭神の素戔嗚命は日本ではじめて三十一文字の和歌を詠んだと伝えられる神様で、和歌の始祖として信仰 されてきました。「千年和歌みくじ」の第1番は和歌の起源と伝わる素戔嗚命の歌「八雲立つ出雲八重垣つまごみに八重垣つくる八重垣を」からはじまります。
■武蔵野坐令和神社 公式ウェブサイト
https://musashinoreiwa.jp/
▼本件に関する問い合わせ先
成蹊学園企画室広報グループ
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