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近畿大学(大阪府東大阪市)は、平成28年(2016年)11月1日(火)および3日(木・祝)、福島県川俣町にて、近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)生物工学科生産環境システム工学研究室教授の鈴木高広らが開発した「空中栽培法」によるサツマイモの収穫実習、実験授業そして栽培講習会を行う。
【本件のポイント】
●「“オール近大”川俣町復興支援プロジェクト」として川俣町の小学校、幼稚園、保育園と仮設住宅で空中栽培サツマイモの収穫実習や授業を実施するのは今年で4年目
●空中栽培法では地面から離して栽培するため、土壌汚染による風評被害の心配がない
●栽培および収穫実習を通じ、子どもたちや仮設住宅の方々の将来への夢と希望を応援
【本件の概要】
日時: 平成28年(2016年)11月1日(火) 10:30~12:20
場所: 川俣町立飯坂小学校(福島県伊達郡川俣町飯坂南古堂道内5)
対象: 飯坂小学校の児童
内容: 空中栽培サツマイモの収穫実習および鈴木高広教授による実験授業
実験: ペットボトルメタン発酵実験(収穫したイモや蔓の一部を使い、ペットボトルでメタン発酵実験を実施。そのガスを使って目玉焼きを作る)
日時: 平成28年(2016年)11月3日(木・祝) 10:00~12:30
場所: 川俣町農村広場仮設住宅(福島県伊達郡川俣町大字東福沢字坊ノ入1-1)
対象: 川俣町仮設住宅の方々
内容: 空中栽培サツマイモの収穫と栽培に関する講習会
【本件の背景】
サツマイモの空中栽培法は、同大の生物理工学部教授の鈴木高広と講師の堀端章の研究による三角棚を使ってイモを多層栽培する方法で、日光を無駄なく利用し、効率良く光合成を行うことができるため、従来の5~10倍の収穫率でサツマイモを大量に育てることができる。また、汚染された土壌を一切使用せず地面から離して栽培するため、一部に避難指示解除準備区域が残る福島県川俣町でも、放射能汚染問題の風評被害を避け、安心して食用に利用することができる。
近畿大学は福島県川俣町復興支援として取り組んでいる「“オール近大”川俣町復興支援プロジェクト」として川俣町の全小学校、幼稚園、保育園でサツマイモ空中栽培実習を実施。川俣の子どもたちが、イモの栽培を通して未来への夢と希望もいっしょに大きく育ててもらうことを応援する企画。本企画は今年が4年目となり、震災の影響を受けずに栽培実習、収穫実習ができるため、子どもたちにもたいへん好評で、毎年改善を重ねつつ今回の実施に至っている。
また、平成26年(2014年)9月には、ソーラーパネルを備えたサツマイモ空中栽培設備「三角棚ソーラーシェアシステム」を川俣町へ贈呈した。サツマイモは仮設住宅に居住する山木屋地区の方々により栽培され、発電された電気は仮設住宅駐車場の電燈に使用されている。
【“オール近大”川俣町復興支援プロジェクトとは】
近畿大学が、14学部48学科を擁する総合大学としての研究力を生かし、東日本大震災に伴う原発事故により一部が計画的避難区域に指定された川俣町の早期復興を、大学の総力を挙げて支援するために立ち上げたプロジェクトである。
近畿大学教員が提案した復興支援策を、1.農業・産業・町づくり振興支援、2.除染推進支援、3.健康・心身ケア支援、4.放射線・放射能測定支援のグループに分け、川俣町民の意向を取り入れつつ、平成25年(2013年)5月31日から本格的に始動した。
なお、近畿大学は福島県川俣町から「震災復興アドバイザー」を委嘱されている。
【関連リンク】
“オール近大”川俣町復興支援プロジェクト
http://www.kindai.ac.jp/rd/social-activity/earthquake-east-japan/all-kindai.html
生物理工学部生物工学科 教授 鈴木高広
http://www.kindai.ac.jp/meikan/146-suzuki-takahiro.html
▼本件に関する問い合わせ先
近畿大学 広報部
TEL: 06-4307-3007
FAX: 06-6727-5288
【リリース発信元】 大学プレスセンター
http://www.u-presscenter.jp/