
ポラスグループ(本社:埼玉県越谷市、代表:中内 晃次郎)が開発した以下の11点が、2025年度の「第19回キッズデザイン賞」を受賞しました。キッズデザイン賞は、「子どもたちが安全に暮らす」「子どもたちが感性や創造性豊かに育つ」「子どもを産み育てやすい社会をつくる」という目的を満たす、製品・サービス・空間・活動・研究の中から優れた作品を選び、広く社会に発信していくため、2007年に創設されました。(主催:特定非営利活動法人キッズデザイン協議会
https://kidsdesignaward.jp/)
ポラスグループの受賞は7年連続となります。
◆受賞作品一覧
<子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン部門>
「住民コミュニティー、多世代交流を育む街づくりプロジェクト」
オランジェ吉川美南~ときの環草加・松原PJまでの14年間の活動
株式会社中央住宅 戸建分譲設計本部 設計二部
年月を経ても家々と暮らす人々が「我が街」としての一体感を持てるように企画されたコミュニティー育成のためのプロジェクトです。
景観協定を設けて、分譲地街区内の共有スペースや樹木を住民で維持管理し、また個々の住宅が随時改修されても街区全体の一体感が継続するような協定にしています。当社は初期の2年間を連携するNPO法人とともに、親子参加の樹木管理のワークショップ等を開催し、コミュニティー形成のサポートを行いました。
この仕組みは14年間で8つの分譲地で展開され、購入者から「街の中なら、子どもを安心して遊ばせられる」など声も上がるなど、子どもの安全や情操教育にも一役買っています。
<子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門>
「水辺景観創造型分譲住宅 東京ストリームサイド」
「落合川」のせせらぎが聞こえる地に誕生した全8棟の分譲住宅
株式会社中央住宅 マインドスクェア事業部
湧水と清流を市のシンボルとする東京都東久留米市の落合川沿いに開発された分譲住宅です。従来の経済性重視の開発では、川沿いぎりぎりに擁壁を設け、そのすぐ上に家々の壁がそびえることで、川には影が落ち、川からの景観にも圧迫感をもたらします。
当分譲地では、擁壁を設けず、川と住戸の間に傾斜を伴った緑のバッファゾーンを設けたことで、川には日が差し、自然生態系に優しい環境になりました。対岸からの風景も水辺と住まいが一体となって感じられるものになり、水遊びをする子ども達の姿までを含めて、湧水と清流の街らしい景観を生み出すことができ、子ども達の豊かな感性の形成に役立つ環境となりました。
<子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門>
「想いをつなぐ老樹のある街 ヘリテージ・つむぎのまち」
子どもから大人までが自然と触れ合い、共に成長できる街づくり
株式会社中央住宅 マインドスクェア事業部
樹齢100年と推定されるモミジの老樹が植わる地で開発した分譲住宅です。通常の開発では、樹木を撤去して行いますが、ここでは木を残し、共に暮らしていく決断をしました。シンボルツリーの周囲は通行地役権を設けた共有地に設定し、子どもたちが自然に触れられる環境となっています。
入居後、住民はモミジ狩りや専門家を招いた「剪定の会」に参加し、木の管理方法や老樹の魅力を体験しつつ、木を中心に住民同士の絆を育んでいます。
<子どもたちを産み育てしやすいデザイン部門>
「花粉対策マンション」
花粉症発症抑制に寄与する集合住宅
株式会社中央住宅 マインドスクェア事業部 マンションDv
国民の約4割が発症していると統計のある花粉症は今や大きな社会問題です。住まいをつくる立場から、心地よく過ごしてもらう住まいを提供するために、花粉対策に取り組みました。共用のエントランスに花粉除去率94%の「おかえりエアシャワー」を設置し、専用部に持ち込む花粉を大幅に減らします。また、専用部には花粉を80%カットする「快適空間まどマスク」付きの換気窓を設置し、自然換気で春の穏やかな外気を室内に通せるようになりました。
<子どもたちを産み育てやすいデザイン部門>
「1.5階建PLAN」
2階建でありながら、1階部分で生活が完結する間取りの家
株式会社中央住宅 不動産ソリューション事業部 不動産開発部
2階建てでありながら、家事動線に優れた平屋と、部屋数を確保する2階建ての良いところをそれぞれ持ち寄った住宅です。
本作品では特に、1階部分で生活が完結する間取りを意識しました。18帖のLDKのほか、洗濯から干してたたんで収納するまでを簡単にする物干しスペースとクローゼットまでを1階に配置することで、家事動線がごくシンプルに。また、主寝室も1階で子どもが小さいうちは家族みんなのベッドルームになります。子どもが大きくなった時のため、2階には別にベッドルームを2室用意してあります。
<子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門>
「『1.5階玄関』3階建て6層住宅」
分断される空間を緩やかに繋げる3階建て住宅
中央グリーン開発株式会社
3階建て住宅は、縦に空間を活用出来る一方で、1階と3階の繋がりが希薄になりがちです。一般的には1階に配置される玄関を、1階と2階の間にある「1.5階」に設けて吹抜けを介することで家のどこにいても「ただいま」「いってきます」を感じられるように設計した3階建て住宅です。
子ども達のその日の気分や、「学ぶ」「遊ぶ」「休む」「寝る」「会話する」「読む」など様々な行為によっても考えて場所を選べるように、0.5階(1階フロアより約40cm掘り下げた5.3帖の空間)~3階まで多彩な居場所の6層構造になっています。
子ども部屋にはデスク、2段ベッド、ハンガーパイプが一体となった造作家具は内装材を連続させ床が壁になり天井にもなる意匠で、子どもが楽しく使用できるデザインにしています。
<子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門>
「MIRAI LINK ―地縁を育む街―」
いざという時に助け合える関係性と仕組みを育む全92棟の分譲住宅
中央グリーン開発株式会社
リビングから繋がる縁側やベンチを道路に面して配置した「コミュニティストリート」、街区内の公園に面し、無垢材の温かみを感じられる「集会所」、住民主体でイベント開催や景観を保全する「管理組合」。日常に自然な交流が生まれるようデザインすることで、同じ街に暮らす人々が、いざという時に助け合える関係性と仕組みを育む全92棟の分譲住宅です。
<子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン部門>
「47家族の森空ライフ 『いつも』と『もしも』を自然体で両立できる街」
「サスティナブル」と「コミュニティ」を軸にした提案
ポラスガーデンヒルズ株式会社
温暖化や自然災害の激甚化により、求められる住宅の性能は高スペック化し、そのために販売価格の高騰も招いています。本作品では、身近で気軽に取り入れられる手法で、温暖化や災害時への強さを発揮することを意図してつくられたものです。暑さ対策には熱と光を吸収する加工を施したタープを張りました。また、透水性インターロッキングで打ち水の効果を高め、タープの効果と合わせて室内に涼風を呼び込みます。庭には野菜・ハーブなどを植える家庭菜園スペース「エディブルガーデン」を設置。ひとつひとつは小さなことでもみんなで積み重ねれば大きな力になることから、スタンプラリー形式で身近なサスティナブルを発見・実践してもらう取り組みも行いました。
<子どもたちを産み育てやすいデザイン部門>
「TOKI-TO-KI スキップ、リンク、そして未来へ、多層空間が紡ぐ家族の時間」
つかず離れずの距離感で子どもと同じTOKI(=時間)を過ごすことを目指した住宅
ポラスガーデンヒルズ株式会社
つかず離れずの距離感で子どもと同じTOKI(=時間)を過ごすことを目指した住宅です。2階建が主とされる量産住宅の中で、吹抜と格子手すりで緩やかに繋がる5つの空間を構成。通常、動線に過ぎない階段は、子どもの遊び場にもなり、1階のリビングと2階の中間に設けた中2階フロアとその下層の余白スペースは、子どもの成長により多用途に変化する多変空間へ。
住宅設備に備えたIoTにより、家事負担を軽減し、床と壁は消臭、ウィルス・細菌低減効果があるものを採用し、子どもと同じTOKIを安心して効率的に暮らせる家としました。
<子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン部門>
「のびやかに育つ、みんなで暮らす 中庭を中心とした新しい住まい」
パティオのような中庭のある暮らし
ポラスガーデンヒルズ株式会社
従来の分譲地では住戸や庭が道路に面し、子どもを遊ばせる際の安全性への不安や、道路側からの視線が気になるプライバシーの問題がありました。
本作品では子どもを安心して遊ばせることができる中庭を街区の中心に配置しました。中庭へと続く、分譲地共有の路地は居住者同士が自然に出会える場所となり、コミュニティの形成を促進します。
一方で、一部住戸に「はなれ」の棟を設けた上、植栽を絶妙な位置に配置し、これが目隠しになって、中庭から各住戸への視線を気にせず暮らせるようにし、コミュニティとプライバシーの両立を果たしています。
<子どもたちを産み育てやすいデザイン部門>
「ニジリロジのある家」
区画整理地に路地をつくり、豊かな街を醸成する試み
ポラスタウン開発株式会社
本作品のある分譲地は駅周辺から一体を開発した大型区画整理地に位置します。区画整理でのまちづくりは、主要道路が整備され暮らしやすい一方で、昔からあった生活道路や細かな道路網が不足しやすくなっています。そこで、敢えて区画整理地内に子どもたちが安全に遊べる「路地」を作りました。
茶室の小さな入口である”にじり口”をヒントに、道を狭め、変化をつけ、各邸の庭まで取り込んだ豊かな路地=ニジリロジをつくり、狭い場所が大好きな子どもの冒険心をくすぐるとともに、プライバシーにも配慮した街を作りました。
路地には多彩な植物を植え、住民に分譲地内の植物の名や育て方、開花時期などを紹介した子供にも持ちやすいB5サイズのガイドマップを配布。四季を感じ、歩いていくうちに緑を学べる植物図鑑のような街を目指しました。