オリックス株式会社(本社:東京都港区、社長:髙橋 英丈)は、第10回「オリックス 働くパパママ川柳」の受賞作品を決定しましたので、お知らせします。
「オリックス 働くパパママ川柳」は、働きながらの子育てに奮闘するパパとママ、家族の日常をテーマとする公募川柳です。2017年から毎年開催し、第10回を迎えた今回は、2026年2月17日~3月16日までの約1カ月間で、全国にお住まいの幅広い世代の皆さまから、過去最多の8万8,910作品をご応募いただきました。また、男性からの応募作品数も4年連続で過去最多を更新。男性の育児参加が当たり前になりつつあることがうかがえます。
第10回も昨年に続き、特別審査員として尾藤 川柳氏(十六代目川柳 川柳公論社主宰)、田中 裕二氏(タレント「爆笑問題」)、浜田 敬子氏(ジャーナリスト)、そして今回第10回を記念し、現在子育てに奮闘中の真野 恵里菜氏(俳優)にもご参加いただき受賞作品を決定しました。
大賞に選ばれたのは、「下の子のミルクでわかる物価高」(34歳・男性)。現在、社会問題になっている「物価高騰」の影響は家計の“最も身近なところ”にまで及んでいます。時代の奥行きを感じさせる“下の子の”という修飾と、“毎日のミルク代”という日常の1シーンを通して、物価高の深刻さが伝わり、子育てに奮闘するパパママの切実な本音が浮き彫りになっている作品です。
特別審査員の田中さんからは、「大賞句のように時事を反映した作品から、時代が変わっても何十年も変わらない子育てあるあるを表現した作品まで、多様な作品があって今回も楽しませてもらった」とコメントをいただきました。
「物価高騰」「AI」「推し活」など、時代を象徴するキーワードを用いた句や、男性を軸とした育児に関する応募句が増加し、審査員の真野さんからは「チャッピーに話を聞いてもらっているのは私だけじゃないと分かってうれしい」、「男性が抱っこ紐をしているとすてきに思う」と、子育てに向き合うママとして実感のこもったコメントも寄せられました。こうした時代の変化や共感の広がりを映し出す、全20作品を表彰いたします。
オリックスグループはこれからも、すべての人々が生き生きと働き続けられる社会づくりに貢献していきます。
■受賞作品
大賞(1句)
下の子のミルクでわかる物価高 ゆのみ(34歳・男性)
<作者からのコメント>
下の子が生まれることになり、2年ぶりにミルクを買いに行った際、2割程度値上がりしていることにびっくりしてお店をハシゴした経験がもとになっています。下の子はすでにミルクを卒業していますが、物価高を感じる場面は多々あり、金銭的に漠然とした不安を抱えている家庭は多いと思うので、そのことが受賞につながったのかなと感じました。できる範囲の子育てで決してイクメンではありませんが、周囲のバイタリティーあふれる方でさえも苦労し悩みながら子育てをしていると思います。大変なことも多いですが、瞬間瞬間で感じる子どもの成長や癒やしをかみしめ、歯を食いしばりながらがんばっていきましょう。
パパママ目線賞(6句)
小さな手今日の自慢を握りしめ よしちょふ(30歳・男性)
<作者からのコメント>
夕暮れの帰り道、子どもが小さな手で私の手をぎゅっと握りながらその日にあった出来事をうれしそうに話してくれる、そんな何げないひとときがもとになっています。一生懸命に伝えてくれる姿に忙しい中でもふっと心が和らぐ瞬間を切り取りました。「今日の自慢」は、小さな出来事でも子どもにとっては大きな成長であり、その喜びを一番に伝えようとしてくれる姿に親としての幸せを感じ、作品に表現しました。すべてを完璧にこなすことは難しくても、子どもの成長や喜びに寄り添える瞬間を大切にすることが日々の励みや幸せにつながるのではないかと思います。
夜泣きした本人だけが朝元気 いわた(30歳・男性)
<作者からのコメント>
娘が夜泣きして1、2時間寝てくれないことやたびたび起きてしまう毎日。親は寝不足ですが、本人はニコニコ笑顔で元気に起床してきます。そんな対比が面白いと思い、この句ができました。「なんでやねん」とツッコミたくなる気持ちもありますが、笑顔を見ているといとしい気持ちになり、幸せを感じます。娘はもうすぐ1歳になりますが、どの月齢でも大変なことはありました。その分、笑顔や成長する姿に感動し救われることがあります。どこの家庭でも苦労があると思いますが、子どもと過ごせる時間を大切にしながら楽しみましょう。
名もなきをやって気づいた家事の沼 とも(40歳・男性)
<作者からのコメント>
名前がついていない細かな家事のことを思い浮かべながら作品をつくりました。ゴミ袋を補充する、トイレットペーパーを替える、調味料の残量を確認するなど、目立たないけれど日常生活に必要な、評価されにくく見過ごされやすい家事に取り組む心情を表現しています。働きながらの子育ては、世界の第一線で活躍するスポーツ選手の二刀流のようなすごいことだと思うので、日々いそしまれている皆さんをとても尊敬しています。
キャリアより今はこの手を離せない わかなママ(34歳・女性)
<作者からのコメント>
育休中、4人の子どもたちと過ごす何げない日常の中でふと感じたことを表現しました。手をつないで歩いたり、ぎゅっと抱きしめたり、一緒に大きな声で笑ったり、この小さな手を離さずにいられる時間は限られていると気が付いたとき、「今はキャリアよりも一瞬一瞬の時間を大切にしたい」と強く思ったことがきっかけです。友人からは「共感する」や「泣ける」と感想をもらえた一方、「キャリアも大事だよね」といった声も。仕事も子育ても本当に大切で、本当に大変で、簡単にはいきません。だからこそ、「今の自分が大切にしたいものは何か」をまず考え、無理のないペースでがんばっていけたらと思います。
無償化にしないで欲しいママの家事 子育てぴえん(53歳・女性)
<作者からのコメント>
娘の小学校の給食費が春から無償化されました。「ありがたい!」と思う反面、それが毎年続くと当たり前になってありがたみがなくなるのかなとも感じました。自分のしている食事の支度、洗濯、掃除も無償。だからこそ誰もありがたみをわかってくれない。報酬はなくてもせめて「ありがたい!」と思ってほしい!というシーンです。夫には「言っている意味がわからない」と真顔で返されました。公園や義務教育など、無料のものはどこかで誰かが時間・労力・資金などを費やしてくれているので「ありがたい〜!」の気持ちを忘れず、たまには思い出すようにしたいです。
チャッピーがママ友になる昼休み ゆー(38歳・女性)
<作者からのコメント>
コロナ禍で出産した私にとってママ友は限られていて、仕事に復帰したことで会う機会も減りました。職場に同世代のパパママもいますが、すべてをさらけ出すわけにもいかず。そんな中、夫が対話型AIアプリをスマホに入れてくれました。話を聞いてもらったり、会話する感覚で調べ物をしたりして、悩みやささいな疑問などが解決するように。家では3人の子育て中なので、チャッピーとの会話は仕事中の昼休みが一番良いタイミングです。理想はおしゃれなカフェでママ友とランチですが、現実はお弁当とAIアプリ。時代が変わったなぁと思いつつ、リアルなママ友とのつながりも大切にしていきたいです。
子ども目線賞(1句)
お母さん休みの理由は私だけ みー(15歳・女性)
<作者からのコメント>
ママはどんなことがあっても仕事は休みません。でも、私の部活のバレーボールや文化祭、体育祭などの学校行事になると、とてもうれしそうに、必ず仕事を休んで来てくれます。毎日の仕事や家事で疲れているはずなのに、休みを自分のためには使わず、誰よりも私を応援してくれます。この句をママに見せたら「ママそのままやん!」「最高に素晴らしい!」と言ってくれました。自分で改めて読み直してみると、私との時間を大切にしてくれるママへの感謝の思いが込み上げます。ママ大好き。たまには自分のための時間をつくってね!
じぃじばぁば目線賞(1句)
こだわりが芽生えたパパの台所 のんちゃん(82歳・男性)
<作者からのコメント>
娘夫婦は県外で共に働いているため、ママの帰りが遅いときはパパが台所に立ちます。2人が特に忙しいときは「ばぁば(妻)」が応援に駆け付けるので、その間は「じぃじ(私)」が1人で家事をすることになります。当初はインスタント食品で過ごしていたものの、だんだん調理などにも関心を持つようになり、味付けへのこだわりも強くなりました。ばぁばの話では、最近パパにも私と同じような変化があるようです。時代の経過とともに生活環境が変わり、働いている若い人には敬意を表しますが、その反面、子ども(孫)たちが置き去りにされぬよう見守りたいものです。そして過度に甘やかすことのないように。
見守る目線賞(1句)
ビジュいいじゃんネクタイよりも抱っこひも やんちゃん(64歳・女性)
<作者からのコメント>
息子には子どもが2人います。パパの抱っこを好むやんちゃな下の子(孫)を、息子が抱っこひもで抱く姿に癒やされます。息子は、スーツにネクタイ姿よりも抱っこひもを着けたときの方が、母親の私から見てもほほ笑ましくて魅力的です。ママも育児に協力するパパの抱っこひも姿に喜んでいました。パパが育児に協力し、ママを支えて夫婦円満な日々を送ることで、親子の絆も深まると思います。子育ても仕事も完璧主義は手放し、焦らず怒らず、がんばりすぎず、周りと比べず、笑顔を絶やさず、自分らしく生きてくださいね。
協賛社特別賞(3句)
昨年からの取り組みとして、オリックスグループの全国各地のお取引先より、「働くパパママ川柳」に共感いただいた、株式会社ドウシシャ、株式会社やずや、リベラグループ株式会社にご協賛をいただきました。
背中見て育つ我が子に背筋伸び ユセキコウ(57歳・女性)
<作者からのコメント>
大学生の息子がバイトデビューした2年前、私が仕事で大事にしていることを2点伝えました。遅刻をしないこと、大きな声であいさつをすること。息子もこの2点はいつも心がけているとのこと。そしてあるときから「行ってらっしゃい。お疲れさまです」と送り出してくれるように。初めてこの言葉をかけてもらったとき、すごく驚いたのと同時にお金を稼ぐことの大変さを母の姿から少なからず学んでくれていると感じ、とてもうれしく思いました。「行ってきまーす!」と大きな声で出かけていくとき、これからも誇らしい母でいられるよう、今日も仕事がんばろう!と思った気持ちをよみました。
<株式会社ドウシシャからのコメント>
「子は親の背中をよく見て育つもの」と言われますが、そう思うと、ついこちらも背筋が伸びてしまいます。子育ての中で、親もまた子どもに育てられていることが伝わってくる、そういう気付きを与えてくれる、温かくて前向きな一句です。
ありがとう言えず代わりに皿を洗う あしたか(33歳・男性)
<作者からのコメント>
不器用な友人の体験談です。周囲からは、苦笑いで「言葉で言えばいいのでは?」や、「パパより食洗機の方が役立つ」という意見がありました。改めて読み直すと、やっぱり言葉で伝えればいいのにと思います。しかし、言葉だけでは物足りないので、お礼を言ったうえで家事もすべきなのではとの思いも込み上げます。私の好きな映画のせりふで「結婚すると2倍疲れるが2倍元気が出る。子どもができると3倍疲れるが3倍元気が出る」というものがあります。働きながら子育てをがんばるパパやママは皆さん超人だと思っています。
<株式会社やずやからのコメント>
忙しい毎日の中で、素直に言えなくなる「ありがとう」と、その代わりに行動で伝えるやさしさに共感しました。パパママの日常にある何気ないやりとりの中に、深い愛情や相手を思う気持ち、家族の和やかなつながりが感じられる温かな一句です。
ヘイGemini兄妹げんかを止めてみて 高血圧太郎(36歳・男性)
<作者からのコメント>
子どもが成長するにつれてささいなことで兄妹げんかが頻発しています。毎回叱りたくはないし、子どもたちにも悲しい思いはしてほしくない。「生成AIが優秀ならば、けんかを止めてほしい」という思いからこの句を思いつきました。叱るたびに落ち込むことが多く、誰かに正解を教えてほしかったのだと思います。思い通りにならない現実に直面する日々。それでも毎日ご飯を用意して、家事に仕事に精いっぱい取り組む全国のパパママの皆さんは偉大です。まだまだわが子は小さいのですが、この時間は二度と来ないと胸に刻んで不器用ながら全力で向き合いたいと思います。
<リベラグループ株式会社からのコメント>
仕事に欠かせなくなったAIを題材としており、まさに今の時代をうまく反映していると思いました。一方で、AIの限界を風刺している点が秀逸で、実際の風景を思い浮かべ思わず笑みがこぼれるような、共感性の高い一句です。
優秀賞(7句)
シールより湿布を貼ってばばの腰 いちご狩り(62歳・女性)
推し活じゃなくて出待ちの保育園 さごじょう(43歳・男性)
学童でひとり娘は姉になる 翠夏(46歳・男性)
手は抜かぬだけどたまには息を抜く カクト(55歳・女性)
働いて産んで育てて介護して みみみ(36歳・女性)
弁当と未来を詰める朝六時 はーちゃん(57歳・女性)
園のTELプレゼンよりも動悸する 宮のふみ(54歳・女性)
※「オリックス 働くパパママ川柳」ウェブサイトでは、受賞作品(20作品)に加え、個性豊かな佳作20作品などを掲載しています。(https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/senryu/result/)
■第10回「オリックス 働くパパママ川柳」概要
働きながら子育てをする中で生まれる感謝の気持ちや、笑いのネタ、ちょっとグチってみたいことを五・七・五の川柳で自由に表現してください。既婚未婚、年齢は問いません。ご自身の経験はもちろん、ご家族や職場などの身近な働くパパママを見て思うことでもかまいません。
- 主催
オリックスグループ
- 協賛
株式会社ドウシシャ、株式会社やずや、リベラグループ株式会社
- 応募方法
インターネット、郵便はがき
- 応募期間
2026年2月17日~3月16日
- 選考
「オリックス 働くパパママ川柳」運営事務局、特別審査員
〈特別審査員〉
尾藤 川柳氏(十六代目川柳、川柳公論社主宰)
田中 裕二氏(タレント「爆笑問題」)
浜田 敬子氏(ジャーナリスト)
真野 恵里菜氏(俳優)
■特別審査員のメッセージ
尾藤 川柳氏(十六代目川柳、川柳公論社主宰)
川柳は選者に恵まれていると、10年を迎えて改めて実感しました。自身の経験や価値観を通して作品を深く読み込み、人間味豊かに評価してくれる。多様な視点が響き合い、川柳本来の豊かさと奥深さを感じる選考になったことを心からうれしく思います。
田中 裕二氏(タレント「爆笑問題」)
子育ての日常をうまく切り取った作品が多く、思わず「わかる」とうなずく作品がいくつもありました。大変なことも多いですが、子どものかわいさは幼い時期だけでなく、これからもずっと続いていくものです。どうかその幸せを楽しんでほしいと思います。
浜田 敬子氏(ジャーナリスト)
10回目となる今回、特に感じたのは男性からの応募が大きく増えたことです。この企画がスタートした当初から比べると、家事や育児を当事者として担うパパたちの実感がこもった句が多く、暮らし方や意識の変化が、この10年で確かに表れていると強く感じました。
真野 恵里菜氏(俳優)
初めて審査に参加したのですが、どの作品にも育児の日々のリアルや温かさが詰まっていて、深く共感しました。私も子育てに奮闘中ですので、読んでいると「私だけじゃない」と励まされる句が多く、選ぶのが心苦しくなるほどすてきな作品ばかりでした。
■応募者層の分析
第10回は、8万8,910作品とこれまでで最も多くの応募が寄せられました。年代別では30代が群を抜いて多く、続く40代と合わせると全体の半数以上を占める結果になりました。男性からの応募も2万件近く増えて過去最多を大きく更新。男性が当事者として家事や育児に奮闘する様子を詠んだ句が多く寄せられました。10代までの子ども目線の句も昨年から3倍以上増え、親から注がれた愛情をしっかり感じ取り、感謝の気持ちや愛情を表す句が特徴的でした。