シュローダー・グループの一員でエマージング市場インパクト投資のスペシャリストであるブルーオーチャードは、「ブルーオーチャードCovid19新興国市場MSME支援ファンド」(以下、当ファンド)のセカンドクロージングを2億米ドル超で完了したと発表しました。
新型コロナウイルスの大流行による悪影響は、世界の貧困と不平等の撲滅に向けた数十年にわたる進展を脅かすものです。新興国、フロンティア市場の金融機関の多くは、今回の危機を大きな混乱なく乗り切っていますが、新興国の経済成長と雇用を支える中小零細企業(MSME:micro, small and medium-sized enterprises)への融資を継続するために支援を必要としている金融機関もあります。
2020年末、ブルーオーチャードは、中小零細企業を支援するため、主要な官民投資家とのパートナーシップにより「ブルーオーチャードCovid-19新興国市場MSME支援ファンド」を立ち上げました。
セカンドクロージングは、米州開発銀行グループのIDBインベストとビザ財団を新たに投資家として迎え2億700万米ドルで完了しました。IDBインベストとビザ財団が加わり、当ファンドは、新型コロナ感染拡大による経済的影響に立ち向かうための主要なブレンデッド・ファイナンスの手段として、存在感を高めています。他には、シュローダー、英国の開発金融機関であるCDC、米国国際開発金融公社(DFC)、FSDアフリカ・インベストメンツ(英国支援による開発専門機関の投資部門)、日本の国際協力機構(JICA)、ドイツ復興金融公庫(KfW)、スイス経済省経済事務局(SECO)などが投資家に名を連ねています。
2021年3月時点で、当ファンドは、アフリカ、アジア、東欧、ラテンアメリカにまたがる13カ国の14の金融機関に投資し、2,600万人以上の雇用を支えています。
当ファンドは、新興市場における女性の経済的エンパワメントを支援する投資を促進するための、G7各国の開発金融機関によるイニシアチブ「2Xチャレンジ」の基準にも適合しています。
ブルーオーチャード 副CEO兼チーフ・インパクト&ブレンデッド・ファイナンス・オフィサー マリア・テレサ・ザッピアのコメント:
「こうした環境においては、最も困窮する人々を支援するために、断固とした行動と力強い協力が必要です。私たちのミッションや目標を共有する投資家の皆様からの信頼に大変感謝するとともに、誇りに感じています。」
IDBインベスト ジェームス・スクライヴンCEOのコメント:
「IDBインベストは、ブルーオーチャードのファンドへの投資を、喜ばしく思っています。我々のパートナーシップによって、ラテンアメリカ・カリブ地域の中小零細企業による融資利用の幅が広がり、雇用や供給網に対する新型コロナの悪影響を緩和しようと試みる中小零細企業への緊急融資の増加や信用力の回復にもつながると考えます。中小零細企業と雇用創出を支援することは、ラテンアメリカ・カリブ地域の回復の鍵となります。」
ビザ財団 グラハム・マクミラン理事長のコメント:
「ビザ財団は、新型コロナ危機からの回復を目指す中小零細企業が公平に融資を受ける環境を整えようとするパートナーを支援できることを誇りに思います。テーラーメイドの仕組みを提供するブルーオーチャードのアプローチは、小規模の、特に女性が経営する事業者の回復力を高め、長期的なコミュニティの発展を支援するものになると考えます。」
ドイツ復興金融公庫(KfW)の経営委員会メンバーであるシュテファン・ブロイヤー博士のコメント:
「中小企業向け融資維持のために金融機関に資金提供することは、新型コロナ危機の経済的悪影響を緩和する上で重要な役割を果たします。「ブルーオーチャードCovid-19新興国市場MSME支援ファンド」は、民間および公的機関から目的達成に必要な資金を調達する有効な手段だと考えます。」
以上
■ブルーオーチャード
ブルーオーチャードは、シュローダー・グループの一員であり、インパクト投資に特化した世界有数の資産運用会社です。インパクト投資の先駆者として、投資家に魅力的なリターンを提供すると同時に、地域社会や環境に対して持続的にプラスのインパクトを与えることを目指しています。ブルーオーチャードは、2001年に国連主導で設立された、世界初のマイクロファイナンス投資の民間運用会社です。
ブルーオーチャードは、幅広い資産クラスにおけるインパクト投資ソリューションを提供しています。インパクト投資ソリューションをすべての人々にお届けし、社会や環境に利益をもたらすような資本の活用を推進することを目指し、エマージング及びフロンティア市場の何百万人もの起業家と投資家をつないでいます。
高い専門性を持つ運用会社として、また革新的なブレンデッド・ファイナンスのスペシャリストとして、世界に洗練された顧客を持つとともに、世界の主要な開発金融機関から信頼されるパートナーでもあります。これまでに、90カ国以上で80億ドル以上の投資実績を積んできました。2020年12月時点で、投資を通じた貢献により、エマージング及びフロンティア市場において、2億1,500万人以上の貧困層、社会的弱者層の人々が、金融関連サービスを利用できるようになりました。詳細については、ウェブサイト(www.blueorchard.com)をご覧ください。
■シュローダー・グループのESGの取組み
「質の高いコーポレートガバナンス体制を確立し、本業を通じて、環境や社会の変化および課題解決に対応する企業は、長期的に企業価値の向上と持続的成長が期待できる」という考えのもと、シュローダーは20年以上、ESGの要素を取り込んだ運用を実践しています。
ESGの観点を加味した運用を通じて、社会や環境にインパクトを与える真の企業価値向上を促すと同時に、社会や経済全体の利益となり、投資収益の拡大にも繋がることを目指しています。
■シュローダー・グループの概要
シュローダー・グループは、資産運用サービスを通じてよりよい未来への貢献を目指す、英国屈指の独立系資産運用グループです。ロンドン証券取引所に上場しています。1804年の創業以来200年以上にわたり、年金基金から機関投資家、個人投資家まで、世界の投資家に、長期的な視点に立ち幅広い投資ソリューションを提供しています。現在、運用資産総額は約81兆円*に上ります。
日本とのかかわりは古く、1870年(明治3年)、日本初の鉄道敷設のために日本政府が初めて発行した国債の主幹事を、シュローダーが務めたことにさかのぼります。1974年には東京事務所を開設し、日本における事業の本格的な第一歩を踏み出しました。幅広い資産運用サービスを提供する現在も日本株式運用を事業の中核の一つに据え、約150年前と同様、日本の未来への投資を通じて歴史を紡いでいます。
※2020年12月末現在。*5,744億英ポンド、1英ポンド=141.13円換算
※本資料におけるシュローダー・グループとは、シュローダーplcを直接もしくは間接的に親会社とする会社などを言います。
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