TSMC、AnsysおよびMicrosoftと協力してフォトニックシミュレーションを加速

Ansys、TSMC、Microsoftが協業し、シリコンフォトニックコンポーネントのシミュレーションと解析を10倍以上高速化

主なハイライト
  • フォトニックコンポーネント向けAnsys Lumerical™FDTD 3D電磁界シミュレーションソフトウェアが、NVIDIAグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を使用した Microsoft Azure仮想マシンで、10倍高速なシミュレーションを実証
    関連リンク: https://www.ansys.com/products/optics/fdtd?utm_campaign
  • AnsysのソフトウェアはAzureクラウドのスケーラビリティにより、データ通信、生物医学ツール、車載LiDARシステム、人工知能(AI)などに応用されるシリコンフォトニック集積回路(PIC)技術の次の波を先導するのに最適な包括的プラットフォームを提供
Ansys (NASDAQ: ANSS)とTSMCは本日、シリコンフォトニックコンポーネントのシミュレーションと解析を大幅に高速化するマイクロソフトとのパイロット試験を成功させたことを発表しました。両社は、Azure AIインフラストラクチャ上で動作するNVIDIAアクセラレーテッドコンピューティングを搭載したMicrosoft Azure NC A100v4シリーズ仮想マシンを介して、Ansys Lumerical FDTDフォトニクスシミュレーションを10倍以上高速化することに成功しました。PIC は、データ通信、生物医学ツール、車載LiDARシステム、人工知能など、さまざまな業界のアプリケーションに不可欠です。
関連リンク:http://www.ansys.com/ja-jp/

シリコンPICは、データをより遠くまで高速に移動できる光通信の一種で、ハイパースケールデータセンターやモノのインターネットアプリケーションに不可欠です。フォトニック回路と電子回路を組み合わせることは、正確なマルチフィジックス設計と製造を必要とする骨の折れる作業です。些細なミスがチップの継続性を損ない、数ヶ月に及ぶコストとスケジュールの後退を招く可能性があります。

課題を軽減し、シリコンPICの超帯域幅能力を引き出すために、TSMCはAnsysと協力し、NVIDIA GPUを使用する非常に効率的なAzure仮想マシンを使用して、Lumerical FDTDシミュレーションを高速化しました。Azure NC A100v4 VMがシミュレーションを実行し、コストとパフォーマンスのバランスをとる最適なリソースを特定しました。全体的な結果として、クラウド環境におけるシームレスなデプロイメント、グラフィカルインターフェースアクセス、分散シミュレーションのスケーリング、大規模データセットのポスト処理が可能になります。一貫したエンドツーエンドのデジタルエンジニアリングワークフローを実現するために、Azure Virtual Desktopはデスクトップと同じユーザーエクスペリエンスを提供することで、シームレスなクラウドへの移行を実現しました。

        
        【上図】Microsoft Azure上のさまざまなGPUモデルにおけるAnsys Lumerical FDTDによる
        マイクロLEDシミュレーションの高速化パフォーマンス

TSMCのHead of Silicon Photonics System DesignであるStefan Rusu氏は、次のように述べています。
「当社のマルチフィジックスシリコンソリューションのサイズと複雑さによって、可能なすべてのパラメータの組み合わせをシミュレーションすることは困難です。今回の協業は、Ansysが最新のクラウドインフラと技術を効果的に活用し、パワフルで予測精度の高いソリューションを短時間で提供できることを改めて示すものです」

Lumerical FDTDをクラウド上に展開することで、設計者は、フォトニック回路と電子回路の組み合わせに関連するマルチフィジックスの課題を考慮した最適なチップ設計を迅速に特定することができます。

AnsysのVice President and General Manager of the Semiconductor, Electronics, and Optics Business UnitであるJohn Leeは、次のように述べています。
「Ansysは、最先端のフォトニクス向けマルチフィジックスシミュレーションエンジンと密接に連携できる独自の機能を開発しました。TSMCおよびMicrosoftとの協業により、現在最も重要なチップ設計課題の1つである高速光データ転送に対応する技術が加速されました」

MicrosoftのCVP of Azure Infrastructure, Digital and App InnovationであるShelly Blackburn氏は、AnsysとTSMCとの継続的な協業関係のメリットを次のように強調しています。
「HPCとAIの統合パワーを求めるユーザーにとって、オンプレミスで慣れ親しんだ経験を維持しながら、クラウドソリューションの柔軟性を利用できる私たちの協業は大きな利点です。私たちは協業することで、高品質な半導体製品に不可欠な大規模設計の複雑さに対処することを目指しています。Microsoft Azureのクラウドコンピューティングのパワーとスケーラビリティを活用することは、こうした課題を克服するための重要な戦略です」
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※本プレスリリースは、米Ansys Inc.が2024年9月24日(現地時間)に発表したリリースの抄訳です。原文は、 https://www.ansys.com/news-center/press-releases/9-24-24-ansys-tsmc-msft-accelerate-photonic-sim をご参照ください。

Ansys、ならびにANSYS, Inc.のすべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、ロゴ、標語は、米国およびその他の国におけるANSYS, Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。その他すべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、または商標は、それぞれの所有者に帰属します。

Ansysについて
当社のミッション: 人類の進歩を促進するイノベーションに力を™

Ansysのシミュレーションは、ビジョナリーカンパニーが世界を変える革新的アイデアを、設計から現実のものにするために活用されています。50年以上にわたり、Ansysのソフトウェアは、様々な業界のイノベーターがシミュレーションの予測能力を活用して、限界を越えることを可能にしてきました。持続可能な輸送手段から高度な半導体まで、衛星システムから救命医療機器まで、Ansysは人類の進歩における次なる大きな飛躍の原動力となります。

ANSS-T

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この企業の情報

組織名
アンシス・ジャパン株式会社
ホームページ
https://www.ansys.com/ja-jp
代表者
田中 悟
資本金
1,000 万円
上場
海外市場
所在地
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-10-1日土地西新宿ビル18階
連絡先
03-5324-7301

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