トカマクエナジー社と古河電工 日本における共同運営の活動拠点設立に向け覚書を締結

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:森平英也、以下 古河電工)は、トカマクエナジー社(Tokamak Energy Ltd.、本社:英国オックスフォード、CEO:Warrick Mathews)と日本に共同の活動拠点を設立するための実行計画を盛り込んだ覚書を取り交わしました。

古河電工とトカマクエナジー社は、古河電工グループのスーパーパワー社(SuperPower Inc.、本社:米国)にて製造される高温超電導(HTS)線材の供給のほか、古河電工からトカマクエナジー社への出資を通じて協力関係を築いてきました。この関係のもと、小型フュージョン炉の実現へ向けたHTS線材およびこれを用いた高磁場マグネットであるHTSマグネットの設計・開発体制を強化し、さらに医療・創薬・宇宙航空・次世代交通など様々な産業分野におけるマーケティングや研究開発を共同で推進しています。
今回の覚書締結はその協力関係をさらに深めるものです。今後、古河電工とトカマクエナジー社はフュージョンエネルギー発電を実証するプロジェクト「FAST(Fusion by Advanced Superconducting Tokamak)」に賛同し、HTS線材、HTSマグネットおよびその技術を提供します。
古河電工はトカマクエナジー社と共にさらにHTS関連技術を磨き、フュージョンエネルギーの商用化実現に貢献していきます。

トカマクエナジー社CEO Warrick Matthews氏のコメント
私たちの有するHTSマグネット技術は、クリーンで限りないフュージョンエネルギーの商用化実現に不可欠です。古河電工グループとの今回の新たな取り組みは、当社の製造能力を強化し、データセンタへの電力供給から次世代交通の革新に至るまで、さまざまな分野における超電導の新時代を切り開くものです。私たちは、共に、産業の変革と技術革新を通じて世界に大きなインパクトを与えていきます。

古河電気工業株式会社 代表取締役社長 森平英也のコメント
この度、トカマクエナジー社との協業をさらに深化させ、日本におけるフュージョンエネルギー向けHTSマグネットの技術開発と製品製造を見据えた取り組みのスタートが切れることを大変光栄に思います。当社グループは、長年にわたり超電導技術の研究開発に取り組み、エネルギーや医療など多様な分野でHTS線材および低温超電導(LTS)線材を提供してまいりました。今回の提携は、日本における持続可能で安全かつ無限の可能性を秘めたフュージョンエネルギーの実現に向けた大きな一歩です。私たちのHTS技術とトカマクエナジー社の革新的な小型トカマク技術を融合させることで、次世代のエネルギー供給に貢献できると確信しています。

トカマクエナジー社について
トカマクエナジー社は、小型球状トカマクとHTSマグネットという2つの技術において世界をリードする革新的な技術を有する、フュージョンエネルギー企業です。クリーンで安全、安価なフュージョンエネルギーの商用化を実現するために必要とされる技術を有しており、これらの技術はライセンス提供が可能です。これまでにない特性を有するHTSマグネットの応用を通じて私たちの今日の暮らしを大きく変革する可能性を秘めています。
英国のオックスフォード近郊に本拠を置く同社は、2009年にCulham Center for Fusion Energyからのスピンオフとして設立されました。英国内外から集まった260人を超える専門家からなるチームを有し、科学、工学、産業、商業の分野においても世界をリードする力を有しています。
また、現在77件の特許を保有しており、これまでに3億3,500万ドル(民間投資家から約2億7,500万ドル、英国及び英国政府から約6,000万ドル)の資金を調達しています。
2019年にアメリカに設立した子会社であるTokamak Energy Inc.は、米国でフュージョンエネルギーの商業化を実現するためのMilestone Programにおいてエネルギー省から選ばれる8社のうちの1社として選出されています。さらに、2025年には日本子会社「Tokamak Energy株式会社」を設立しています。
詳しい情報はこちら(英語のみ): https://www.tokamakenergy.co.uk

古河電工グループについて
古河電工グループは、1884年に創業し、今日では古河電工を含む127のグループ会社と、世界中で約50,000人の従業員を擁しています。情報通信・エネルギーなどのインフラ分野、自動車部品分野、エレクトロニクス分野において、メタル、ポリマー、フォトニクス、高周波という4つのコア技術を基盤とした、幅広い技術・製品・サービスを世界中に提供しています。古河電工では1960年代から低温超電導(LTS)線材の開発に着手し、国際熱核融合実験炉(ITER)やその他のフュージョン実験炉にLTS線材の供給を通じて貢献してきました。
スーパーパワー社は、2000年3月に創業され、エネルギー、医療、輸送といった産業や高エネルギー物理、高磁場、また環境負荷を下げる技術への応用といった研究分野に向け、HTS技術の開発を行うと共に商用化を進めてきました。近年では、トカマクエナジー社との協業の下、HTS線材とその技術の提供を通じて小型フュージョン炉実現を推進しています。
古河電工グループは、「『つづく』をつくり、世界を明るくする。」というパーパスのもと、持続可能なフュージョンエネルギーソリューションに貢献するとともに、革新的な技術を通じてさまざまな分野の発展に寄与し続けています。
詳しい情報はこちら: https://www.furukawa.co.jp

■関連ニュースリリース
トカマクエナジー社と古河電気工業 核融合エネルギーの推進に向け両社の関係を強化
https://www.furukawa.co.jp/release/2023/kenkai_20230112.html
トカマクエナジー社への1,000万ポンドの出資契約を締結
https://www.furukawa.co.jp/release/2024/kenkai_20240118.html

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この企業の情報

組織名
古河電気工業株式会社
ホームページ
https://www.furukawa.co.jp/
代表者
森平 英也
資本金
6,939,500 万円
上場
東証プライム
所在地
〒100-8322 東京都千代田区大手町2丁目6番4号常盤橋タワー
連絡先
03-6281-8500

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