積水ハウス株式会社は、グローバルに企業の環境分野におけるサステナビリティの評価を行うCDPにより、気候変動、フォレスト、およびウォーターの分野の透明性とパフォーマンスにおけるリーダーシップが認められ、2025年度のAリスト企業に選定されました。なお、2度トリプルAに選定されたのは、国内住宅・建設業界で唯一となります。
CDPは、世界で唯一の独立した環境情報開示システムを運営し、毎年何千もの企業の評価を行っています。2025年は、22,100社を超える企業がCDPのプラットフォームを通じて情報を開示し、そのうち20,000 社がスコアを付与されました。「A」スコアの取得は、当社が、包括的な情報開示を行い、環境ガバナンスの成熟度が高く、環境レジリエンスに向かって意義ある進捗があった世界的なリーダーの一社として評価を受けたことを示しています。
CDPのスコアリングは、TCFDフレームワークに整合した厳密かつ独自の評価基準に基づき、企業の報告の充実度、環境リスクに対する理解度、さらには野心的な目標設定やアクションの検証といったベストプラクティスの実施状況を評価します。またCDPは、世界最大の企業環境データセットを保有しており、ネットゼロ、サステナブル、アースポジティブな世界経済を支える投資や調達に関するガイダンスにより、投資家や企業から広く信頼を得ています。
2025年には、運用資産総額127兆米ドルにのぼる640の機関投資家が、環境へのインパクト、リスク、機会に関するデータの収集をCDPに要請しています。
積水ハウスは、“「わが家」を世界一幸せな場所にする”というグローバルビジョンのもと、「ESG経営のリーディングカンパニー」を目指しています。今後もこれらの環境対策を推進し、持続可能な社会の構築に貢献してまいります。
■今回の気候変動、フォレスト、ウォーター分野における「Aリスト企業」選定は、以下の当社取り組みが評価されたと考えています。
・「気候変動」
SBTなど脱炭素に向かう国際イニシアチブへの参画や、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みに沿った気候変動リスク・機会に関する情報開示やガバナンス体制の構築、建築・建設分野における脱炭素化に向かうグローバルアライアンスGlobal ABCに参加するなど積極的に取り組んでいます。
住宅の脱炭素化に向けて、2024年度の戸建住宅におけるZEH比率は96%となり、賃貸住宅のZEH比率も77%となっています。分譲マンションのZEH化も推進し、2023年以降、全住戸をZEHとしています。
サプライチェーン全体の脱炭素化においても、2030年までに主要サプライヤーのSBT目標設定率80%を目指すとともに、2025年度よりCDPサプライチェーン プログラムに加盟し、サプライヤーとの協働を開始しています。
・「フォレスト」
2007年に独自の「木材調達ガイドライン」を制定し、サプライヤーと連携して「フェアウッド」調達を推進するとともに、Deforestation and Conversion Free(森林減少及び土地転換なし)の実現に向けサプライヤーとともに取り組んでいます。また、2001年から生態系に配慮した造園緑化事業「5本の樹」計画を実施し、都市のネイチャー・ポジティブを推進しています。今後も、環境リーダーシップ企業として、自然資本の利用におけるリスクと機会を開示するTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の指針に沿った情報公開を積極的に行っていきます。
・「ウォーター」
当社グループでは主に建築やリフォームなど水の利用が少ないビジネスを展開しておりますが、水リスクに対して中長期的な視点をもち、自社ビジネスならびに関連するサプライチェーンへの多大なる影響に対応するため、水資源のサステナビリティ確保を重視しています。特に、生産拠点では、工場内の循環水の利用等により、効率的な水の使用に取り組んでいます。
■CDP CEO/シェリー・マデーラ氏コメント
「CDPのAリスト企業として選定された、すべての企業の皆様にお祝いを申し上げます。「A」スコアを取得した企業は、環境への高い志と事業の競争力が両立可能であることを示しています。高品質なデータに基づき、リーダー企業は確信を持ってアースポジティブな意思決定を下すことができるようになり、その結果、長期的な競争力を確保し、資本を呼び込み、自然を守ることができます。そのような組織は、高い透明性をアクションの基盤とすることで何を成し遂げられるかを示しています。
・CDPについて
https://www.cdp.net/ja