危機管理産業展に出展した発電機のコンセプトモデル
遊んで備える「PLAY SURVIVE」
「発電機を購入しましたが、まだ一度も箱から出していません。いざという時にきちんと動きますか?」。当社のカスタマーコミュニケーションセンターに寄せられたお客さまからの問い合わせです。
東日本大震災が発生した2011年以降、防災目的で発電機を購入されるお客さまが増え、冒頭のような質問や相談が入るようになりました。建築現場などのプロユースとは異なり、防災目的で購入された発電機は長期間にわたり格納されているケースが多く、平時の出番はあまり多くありません。「ですから大きな台風などが通過すると、『動かない』『動かせない』というお客さまからのお問い合わせをいただくことがあります」(ヤマハモーターパワープロダクツ(株)国内営業部 原田靖也さん/写真左)
「遊んで 備える PLAY SURVIVE」――。これは今秋開かれた国内最大級の防災見本市、「危機管理産業展2021(RISCON)」に出展した当社グループのブーステーマです。発電機をはじめ防災仕様の二輪車や水上バイクなどのコンセプトモデルを展示し、「平時に楽しみ、有事に役立つ」自主防災や地区防災の新たなスタイルを提案しました。
「PLAY SURVIVE」の象徴、地域の人びとが集まる防災倉庫
防災倉庫を地域交流の拠点に
「いざ、という時にしっかり役立てていただくためには、日々の暮らしの中で防災機材に親しむ機会をつくり、点検や整備、さらには正しく安全に操作するための知識やスキルを習得していただくことが一番だと思います」。こう話すのは、事業企画部の萩原紹愛さん(写真右)。「その接点を、楽しむことに置き換えたのが“PLAY SURVIVE”という提案です。発電機なら、たとえば地域のイベントやお祭りなどで活用してもらい、ご近所の皆さんが揃って扱い方を経験しながら、正しく動くことを確認する。そういう願いを込めて提案しました」(同)
RISCONのブースには、そのメッセージを視覚化した遊び心あふれる防災倉庫も展示。発電機をはじめ、防災コミューターや洪水救難艇などが格納された20フィートのコンテナを開くと、地域の皆さんが集まるコミュニケーション空間に生まれ変わるという仕掛けです。来場された皆さんからは「整備や点検の作業は、どうしても煩わしくなりがち。それを楽しみの中で解決しようという提案が、ヤマハ発動機らしく、とてもユニーク」といった声もいただきました。
出展した発電機は、停電時の暗がりでも操作がし易いように、蓄光塗料を使った特別仕様。「蓄光のためには、防災倉庫の外に出さなくてはなりません。実用的な機能であるとともに、時どき外に出して平時にもお使いください、というメッセージも込めています」と萩原さん。「まずは箱から出して動かしてもらう。そのきっかけになれば嬉しいですね」
出展したコンセプトモデルの一つ、救難仕様の水上バイク
■広報担当者より
自然災害等における危機管理が社会課題の一つとされる中、自分を守るための準備・行動や、平時におけるネットワークづくりの重要性がますます高まっています。「PLAY SURVIVE」は、地域に根差した自主・地区防災のひろがりや浸透にも寄与する、新たな防災スタイルの提案です。
■遊んで 備える PLAY SURVIVE
https://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/event/playsurvive/